僕 ら の ヰ タ セ ク ス ア リ ス 。

 酔ってるなぁ、って思った。


 こんなご時世、呑める時に呑んどかなきゃってコレ常識。
 愚図愚図してたら満足する前に、首から上が無くなっちゃう。例えばそれがどこか他所の国の、大使館あたり焼き討ちにしちゃおうぜなんて華々しいにも程があるお祭り企画の前夜なら、尚更。

 まぁ実際それでなくたって、気の合う相棒との酒宴はどうにも過しがち。
 馴染みの紅楼(なんて呼ぶほど大層なモノでもないけど)に連れ立ったもののお互いついつい酔い潰れちゃって、相娼あいかたに呆れられた不覚も一度二度じゃない筈。だから――っていうか、今夜も、高杉さん達と別れて聞多と二人になった後は、毎度お定まりの展開になったんだ。うん、そうだった。

 事ここに至る経緯を朦朧となぞってから、瞑った眼をばちっと開ける。薄汚れた天井。安いって所がきっと一番の売りな小料理屋、二階のちっさい部屋。往来でひっかけた姐さんなんかを気軽に連れ込めちゃうそんな類の場所に、家まで帰るにはちょいと歩行が不自由になってた僕らは転がり込んだ。そりゃもう、文字通り。支え合うってよりはむしろ凭れ合いながら狭い階段を踏破した、あと一歩、って所で聞多が(もしかしたら僕だったかもしれないけど)敷居にすっ転んで。そしたら僕に持ち堪えられる訳がない。圧しかかる聞多と縺れるみたいにひっくり返って、僕は後頭部をしたたかぶっつけた。今だってすごく痛い。

 そんな体勢な訳だから、どこか見慣れた風な冴えない天井が遠くに見えるのはアタリマエ。けど見上げた視界のほとんど全体を、これまた見慣れた相棒の顔が占領してるってこんな事態は多分、結構アタリマエじゃない。何だかものすごく近い位置にある聞多の唇は微妙に濡れてて、きっとあれ僕の所為なんじゃないのなんて、さっきまで触れ合わせてた感触をぼんやりと思い出した。

 そうこうしてるうち、まあこれはお互い様なんだけど、酒気そのものって感じの息がまた覆い被さってくる。ああ、先刻さっきのってやっぱりそーゆーことなんだ?今度は最初のやつよりゆっくりとしつこくて、僕の質問は音にならずに呑み込まれてしまった。頭は痛いし聞多は重いし酒臭いし、暴れるのも億劫だったから大人しいものだったと思うけど、僕は内心かなり吃驚していた。鎖骨ら辺を押す掌とかちょっと荒れた唇だとか、そんなあれこれがさほど嫌じゃないってことの方に、むしろ吃驚だ。

「―――僕、女の子が好きなんだけど」
「俺だって」

 それでもまあ、一応。
 しばらくして一息つける状態になった僕は、自分の性状を陳情してみたりする。考えてみれば今更、あえて申告する必要もないくらい明白だろうけど――というかそれは聞多だって同じじゃん。そんな訳でさも当然、みたいに頷いてから、聞多はけろりと続けた。



「けど、お前も好きだし仕方ないかなーと」



「…ああ、」

 ものすごく真面目な顔して何とも、お気楽に。

 一発ぶん殴る、とかもきっと全然アリっぽかったけれど、やめておいた。
 だって聞多が僕を好きだっていうのは疑いようもなくて、僕も確かに聞多が好きなのだ。
 それでもって明日はもしかしたら人生最後の日かもしれなくて、
 今夜の僕らはいつもよりちょっぴりハメを外しちゃった感じで―――…要するにへべれけなんだから。

「うん、仕方ないよね。それじゃ。」
「な。」

 アタマが飛んだらもう、こんなことも出来やしないもの、ね。

 めでたくも一緒に頷いて、意見が合致したらばあとは、ただひたすらにノリとイキオイ。
 三度目は深く絡む舌、流石に上手いなぁなんてこっそり感心しながら。僕も負けじと、灼けた首元を掻き寄せてみた。

や っ ち ま っ た ぜ ! (色々な意味で)
「お神酒は聖域だから無理にフォモにしなくても〜」とか云ってた癖に、
ほんと腐女子しょうがない。しょうがないよね!←居直った
まぁ基本的にオンナノコ大好き☆な二人なので衆道に耽りまくりはしないだろうけど。
一番の親友+えっちも出来てお得だよね?くらいのかっるいスタンス希望です(ひでえ)
とりあえず二回目は洋行中、禁断症状でうっかり…とか(笑)